正面玄関百人秀歌と百ト一首歌枕47春の夜の月水無瀬離宮定家略年譜八七話語り



 
◆ 春 の 夜 の 月

 幾つかの歌ごとに左右でリンクし最初の歌番号に戻ることに気が付きそれらを表にしてみました。5番の「おくやまに」は 秀歌集では8番です。その8番の「わがいほは」は秀歌集では14番です。そのように繋げていくと12部屋に分かれました。

 両集共通番号の11首と百人秀歌のみにある3首は外してあります。秀76は74と同じ解釈をしてます。

1−14首 5おくやまに8−8わがいほは14−14みちのくの17−17ちはやぶる10−10これやこの16−16 たちわかれ9−9はなのいろは13−13つくばねの12−12あまつかぜ15−15きみがためは18−18すみのえの11−11わたのはらや7−7あまのはら6−6 かささぎの5−5おくやまに
2−12首 21いまこんと22−22ふくからに27−27みかのはら36−36なつのよは33−33ひさかたの26−26 おぐらやま34−34たれをかも31−31あさぼらけあ29−29こころあてに25−25なにしをはば35−35ひとはいさ28−28やまざとは21−21いまこんと
3−3首 23つきみれば30−30ありあけの24−24このたびは23−23つきみれば
4−3首 37しらつゆに38−38わすらるる39−39あさぢふの37−37しらつゆに
5−5首 40しのぶれど41−41こひしてふ42−42ちぎりきな45−45あわれとも43−43あひみての40―40しのぶれど
6−7首 46ゆらのとを47−47やへむぐら52−52あけぬれば51−51かくとだに50−50きみがため惜し49−49 みかきもり48−48かぜをいたみ46−46ゆらのとを
7−5首 54わすれじの55−55たきのおとは59−59やすらはで63−63いまはただ68−68こころにも54−54わすれじの
8−4首 57めぐりあひて64−64あさぼらけうじ67−67はるのよの69−69あらしふく57−57めぐりあひて
9−6首 58ありまやま62−62よをこめて60−60おおえやま66−66もろともに71−71ゆうされば70−70さびしさに58−58ありまやま
10−11首 53 なげきつつ56−56あらざらむ61−61いにしえの65−65うらみわび75−75ちぎりおきし82−82おもひわび 83−83よのなかよ87−87むらさめの93−93よのなかは98−98かぜそよぐ99−99ひともをし――― 
11−15首 73たかさごの72−72おとにきく74−74うかりける76−76わたのはらこぎ79−79あきかぜに80−80ながからむ 78−78あはじしま81−81ほととぎす86−86なげけとて88−88なにわへの89−89たまのをよ92−92わがそでは94−94みよしのの97−97こぬひとを100−100ももしきや― 
12−5首 90みせばやな91−91きりぎりす95−95おおけなく96−96はなさそふ101たちのこす――
 



 さて、この表を見ても何を意味してるのか理解できません。まず不動の11首を外して百ト一首の表を作り、色分けしてみると 勅勘を蒙った歌が浮かび上がって来ました。

     ・ さやかにもみるべき山はかすみつゝわが身の他も春の夜の月

     ・ 道のべの野原の柳したもえぬ あはれ歎きの煙くらべに 
 


 春の夜、はっきり見えるはずの山は霞んで、月もおぼろに出ているが、この良夜は私には関係ないのだ。
道のほとりの野原の柳は下萌えした、ああ、あたかも、歎きのために立昇る私の胸の煙と競い合うかのように。
(定家明月記私抄 続編 堀田善衛)



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